第23章 宮本景太をここまで夢中にさせる女子とは

橘晴美が階段から転げ落ちた瞬間、橘結衣はすぐに駆け寄って身体を支え、必死な様子で容体を気にしていた。

――まさか、真相がこんな形だなんて。

橘元太の表情が、たちまち複雑に歪む。

ふいに、結衣が言っていた言葉が蘇った。自分じゃない、押してなんかいない、濡れ衣だ――と。

……結衣は、本当に嵌められていたのか。

あのとき晴美が倒れた直後、晴美は「背中を押された気がした」と言った。元太はそれを聞いた途端、ほとんど反射みたいに結衣がやったと決めつけてしまった。

結衣の説明を、まともに聞きもしなかった。

そのあと結衣が「病院の防犯カメラを確認したい」と言ったときも、元太は手を貸さなかった。...

ログインして続きを読む